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ヤマイモは、ヤマノイモ科の多年草です。粘り気の弱いナガイモは中国が原産で、強い粘り気を持つジネンジョは日本が原産です。
ヤマイモは、イモ類で唯一、生で食べることができます。ジャガイモやサツマイモなどのでんぷんは加熱しないと消化が悪く、お腹を壊してしまうのですが、ヤマイモはでんぷんを消化するアミラーゼやジアスターゼという消化酵素を多く含んでいるため、そのまま食べることができるのです。とろろのようにすりおろしたり、細かく刻んだりすることでヤマイモの細胞が壊れ、消化酵素の働きがより活性化するといわれています。消化酵素は熱に弱いので、胃腸が弱っているときは生ですりおろして食べるのがおすすめです。
また、ヤマイモのネバネバには胃腸の粘膜を修復・保護してくれる働きがあります。この作用と消化酵素の働きにより、内臓が疲れているときでも栄養の吸収率を高めてくれるため、ヤマイモは滋養強壮に効果的なのです。ほかにも、ヤマイモは食物繊維やカリウムなどを豊富に含んでいます。食物繊維には、腸内環境を整えて便秘を解消したり、有害な成分を排出させたりする効果があります。カリウムは、体内の余分な塩分や水分を排出してくれる働きがありますので、むくみが気になる人や高血圧ぎみの人は意識して摂取するとよいでしょう。
ヤマイモが手や口に触れるとかゆくなることがありますが、これはヤマイモに含まれるシュウ酸カルシウムの針状結晶が皮膚を刺激するためです。調理の際は手袋を使用したり、酢に浸けたりすることで解消できます。口のまわりにかゆみを感じた場合は、こすらずお湯などで洗い流しましょう。
(2024年11月8日更新)
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